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上棟について

伊勢住宅の新入社員は、同じ建築業界からの転職が多いと思われがちですが、ここ最近は他業種から転職される方が増えてきました。他業種から入社された方は、入って何もかもが初めて聞くことだと思います。今回は、建築工事の工程において最も重要とされる「上棟」についてのお話です。前回の「引き渡し」と共にとても重要なことですので、ぜひ併せてお読みください。

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「上棟」と「棟上げ」や「建前」は同意で、建物の基礎から柱・梁などの基本構造が組みあがり、最上部にある横架材を納めることを意味します。木造だけのことと思われる方も多いかと思いますが、RC造(鉄筋コンクリート造)のマンションやS造(鉄骨造)の高層ビルなどでも上棟はあります。RC造においては最上階のコンクリート打設、S造においては最上階の梁の取り付けが「上棟」になります。また西洋においても「上棟」は「トッピングアウト」と呼ばれ、特にドイツ・ポーランド・イギリスなどの北欧では、今も盛んに執り行われています。

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デンマークのトッピング・アウト(rejsegilde)、常緑樹の葉で作った飾りや旗を屋根に飾る

このように世の東西を問わず、建物の柱・梁などの基礎構造部が完成する「上棟」は、建物の建築儀礼の中では一番大切な工程なのです。大きなビルなどは、事業主・設計事務所・ゼネコンなどの多くの関係者が集まり、「上棟式」を盛大にセレモニーとして執り行う場合もあります。

木造の戸建て住宅は、「上棟」の一日で1階の柱から2階の床梁・柱・そして小屋部分を組み上げ、最後に小屋の最上部の棟木を取り付けます。午前8時頃から始まり、夕方の午後5時までには全て組みあがります。お客様の敷地に基礎から立ち上がったその姿は、堂々と圧倒的な存在として顕現します。建築の醍醐味を感じる一番の瞬間です。工程の中でお客様が基礎だけを見られた時に、何だか小さく感じられる方が多いのですが、上棟して組みあがった時には、図面でしか見ていなかった我が家が実物として出来上がり、その大きさに皆様驚かれ感動されます。

棟木が納められ上棟の作業が完了すると、大工の棟梁が御幣を小屋の束柱に取り付けます。酒・米・塩の神鐉(しんせん:神様や神棚にお上げする供物のこと)捧げ、全員揃って御幣に向かい「二礼二拍手一礼」を行い、竣工後もこの建物が長久に安全で無事であることを皆で祈ります。その後、神饌の酒・米・塩を建物の四隅に撒いて、四方を祓い清めます。お客様が上棟の夕方に来ていただけましたら、ご一緒に「上棟」の儀式にご参列いただきます。お仕事で来られないお客様もございます。その際は、上棟のご報告も兼ねて神饌の奉献酒を担当営業がお届けさせていただきます。当社では建売住宅も同じように現場監督と大工により、御幣や神饌を奉り四方祓いを行い、上棟の儀を執り行います。

建築主であるお客様においても、その工事に従事する職人や技術者においても、上棟が無事終えたときに得られる感慨はひとしおです。何千棟と建築してきた当社であってもその気持ちは全く変わりありません。何千分の一ではなく、一分の一の建築をいつも行っている感覚で、いつも同じ感動を味わえ、その都度「ものづくり」の本懐を感じられます。我々伊勢住宅は、住まいを作る過程こそが真の意味での商品であると認識しており、自社の大工を持ち本当の自社施工を続けている当社だからこそ、家づくりの過程の中でお客様に多くの感動と付加価値を与えられているのだと確信しています。また、それに携わる社員も常にそのやりがいを感じ続けられ、より高いモチベーションで仕事に従事できているのです。