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サービス付き高齢者向け住宅の浴室改装工事

先日、当社が2年前に建築したサービス付き高齢者向け住宅「こもれび浜寺昭和町」の浴室の改装工事を行いました。「こもれび浜寺昭和町」は当社伊勢住宅が所有する建物になりますが、株式会社プレミアムケア様がサービス付き高齢者向け住宅として運営されています。住室一部屋あたりの大きさは約18㎡で全49室の室数です。浴室としては、個室が3室と機械浴が2室の設定で完成したのですが、入居者様の介護度が当初の想定よりも高い方の比率が多くなり、個浴を改装して車椅子のまま入浴する機械浴室にされたいとプレミアムケア様より相談がありました。

一般に老人介護施設の種類としては、特別養護老人ホーム、老人保健施設、ケアハウス、有料老人ホーム、グループホーム、そしてサービス付き高齢者向け住宅があります。この中でサービス付き高齢者向け住宅は、自立した生活はできるけれど一人暮らしが心配な介護度の低い方が主な入居対象として利用されていました。ただ現状では、介護度の高い方が対象の特別養護老人ホームは待機者が多く入居までかなり期間を要しており、介護度が高めの方もサービス付き高齢者向け住宅に入居される例が全国で増加傾向にあります。

個浴とは、一般家庭で使用されている浴槽に手摺を随所に設けて、介助空間を広めに取った浴室のことです。利用者が浴槽の縁を跨ぐことが必要で、介護度が高く日常生活動作(ADL)の低い方が利用する際には、介護者の負担もかなり大きくなり利用が困難になります。

機械浴とは、座った姿勢が保持できない方や寝たきりの方が使用するための浴槽です。ストレッチャーで寝たままやチェアーに座ったままの状態で、特殊な装置により入浴できる浴室です。今回は、個浴の2室を撤去してチェアー式機械浴の装置を利用できる機械浴室を1室作って欲しいとのご依頼でした。

当社の所有建物ではありますが、運営会社様や入居者様がより良くご利用いただけることが大事なことであり、法的な部分や建築の納まり上問題なければよいと考え着手に至りました。個浴の場合は高齢者向けのユニットバスを利用するので、囲まれた空間に設置するだけでよいのですが、機械浴室の場合は、床と壁の下地面にFRP防水を施工して、床はコンクリート打設、壁と天井面には防水シートを張ります。仕上げとして壁と天井面にはバスパネルを張り、床は重荷重対応の浴室用長尺シートを張ります。

その他に浴室乾燥暖房機・シャワー水栓・照明器具等の設置、各電気配線から給排水配管まで多くの付帯工事も行います。また、施設を運営された状態で入居者様がいらっしゃる中での施工となるので、資材の搬出入や作業時間、騒音など十分に注意しながらの作業となりました。施工を任せたのは、大工さんを筆頭に各業者さんも新築工事の時と同じメンバーにお願いしました。

これが、当社が自社で建築していることの最大の利点です。この施設に限らず、当社は創業から全ての建物を自社施工で建築することを変わらず行ってまいりました。新築工事と同じ業者や職人がリフォームや増改築する際にも対応する。これ程安心で確実な建築はありません。自社施工の本質がここにあり、当社の家づくりの神髄としてこれからも変わることなく、お客様に常に最良の建築を提供してまいりたいという精神が絶えず息づいています。