ビジネスにおけるメールは「ビジネス文書」を基本に作成しますが、ルールが決まっているわけではないため「これでいいのかな?」と戸惑う方も多いようです。ビジネスメールには企業の品格が表れます。事務的になりすぎず読み手に好印象を与える、ビジネスメールの10のポイントをご紹介します。
1.社内メールと社外メールのマナーを使い分ける
社内メールは社内ルールに基づいて作成して構いませんが、社外メール作成については「基本」にのっとり、失礼のないよう注意しましょう。
■挨拶文
【社内】「お疲れさまです」
【社外】「いつもお世話になっております」
■署名
【社内】部署名、氏名、内線番号等
【社外】社名、部署名、氏名、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、自社サイトのURL等
2.文章は30~35文字くらいで改行を入れる
相手が使用する端末やメールソフトの種類によって表示が異なる場合がありますが、基本的にはパソコンのオフィス系メールソフトで読むことを前提に考え、読みやすいよう改行を入れましょう。
3.段落ごとに1行空きを入れて読みやすくする
段落の挿入は見た目の印象とともに、読みやすさを大きく左右します。びっしりと文字で埋まった文面は読みにくいだけでなく、内容も伝わりにくくなるので注意。
4.件名はわかりやすく具体的に書く
「よろしくお願いいたします」や「ありがとうございました」など、曖昧な件名ではなく開封してもらえるよう具体的に書きます。例えば「【要ご返信】新製品説明会について(○月○日(○)開催)」など、件名を見ただけで用件がわかるといいでしょう。
5.最後に署名を入れる
メールアドレス等を見れば誰から届いたメールかわかるとしても、最後に署名を入れるのはビジネスメールのマナーです。メールを読んだ相手が連絡を取る際に必要な情報を盛り込みます。
6.容量の大きい添付ファイルはファイル転送サービスを利用する
データを圧縮するファイル転送サービスを利用する等の工夫をしましょう。また最も多いミスのひとつ、「添付忘れ」はファイル添付の操作を最初に行うことで防げます。
7.知らない人が読んでもわかるように文章を作成する
「伝える」ではなく「伝わる」を念頭に置き文章を作成します。場合によっては送る前に「伝わる」かどうか、社内の人に確認してもらうのもいいでしょう。
8.文章を作成したら、最後に下記の項目をチェック
- 誤字脱字はないか
- 「致す」と「いたす」など、漢字表記と平仮名表記が混在していないか(動詞・名詞以外は平仮名表記が基本)
- 全角英数字と半角英数字が混在していないか
- 話し言葉になっていないか(「抜けてました」⇒「失念しておりました」)
- 事務的すぎないか
9.送信ボタンを押したら、取り戻せないと心得よう
送信ボタンを押してもすぐに送信されず、保留機能があるメールソフトもありますが、基本は取り戻せないという心構えをもちましょう。送信前には以下のチェック項目を確認しましょう。
- 宛先は正しいか
- メールアドレスは正しいか
- TO、CC、BCCは正しく使えているか
- 件名は内容を表す具体的なものになっているか
- 宛名は正しいか
- 相手の名前に敬称を付け忘れていないか
- 添付ファイルの添付忘れはないか
10.「メールは万能ではない」と知ったうえで上手に活用しよう
「メール」がふさわしいケースなのか、「電話」や「訪問」を併用する必要はないのかを考えて活用しましょう。
メールはビジネスにおいて欠かせない「コミュニケーションツール」のひとつですが、コミュニケーション方法には「相手との関係性」が大きく影響します。その点も考慮したうえで、ビジネスメールにも「思いやり(=マナー)」を忘れずに!