前回は「お客様インタビュー」をご紹介しましたが、家は一生に一度の大きな買い物と言われています。だからこそ、お客様にとって待ちに待った「引き渡し」ということもあり、気分が高揚するものだと思います。今回は、意外と知らない「建物完成から引き渡し」についてご紹介します。

建物の完成が近づくと、各検査の手配から引き渡しの日程を調整していきます。

確認審査機関よる完了検査

この検査は、確認申請書をもとにその通りに建築されているか、そのほかに建築基準法上の不備がないかを確認審査機関の検査員が検査をします。問題がなければ検査済証が発行されます。この検査は、現在全ての建築物で義務化されており、検査済証は建築基準法をクリアーしているのでことの証明であり、非常に重要な書類なのです。

社内検査

社内検査は、当社現場監督と設計担当、そして大工や主要な工事業者を集めて、図面や仕様書通りにつくっれているか、キズや不具合がないかを検査します。

施主検査

社内検査の手直し完了後に、お客様に建物を検査していただきます。現場監督が立ち会って、社内検査と同様に建物全体を確認していただきます。

引き渡し

各検査が完了し、検査済証が届き、全ての手直しも完了すると、いよいよ引き渡しです。お客様からの最終の入金と鍵の引き渡しは同日に行います。事前に営業担当がお客様とその日程を打合せします。営業担当は社内の各部門と調整し、滞りなく引き渡しができるように段取りを組みます。建築事務の社員が、鍵やその他必要な書類等を全て取り揃えます。

建築・不動産において、最も重要な業務がこの引き渡しです。引き渡しとは、土地や建物の所有権を最終的に売主から買主へ移転することです。契約金額の残金の支払いと同時に所有権の移転による登記の実行を行い、この日からその土地と建物が法的にも物的にもお客様の占有するものとなります。建物に引き込まれる水道・電気・ガスなども、この日からお客様の名義となります。

引き渡しはその現場で行われます。当社の営業担当の立ち会いの下、お客様自身が封をされた袋から本キーを取り出し、玄関ドアのシリンダーに差し込んで開閉します。本キーを差し込むことで、それまで建築会社が使っていた工事用のキーが使用不可になり、お客様が持つ本キーのみでしか開閉できないようになります。

電気や水道の名義変更は手続きのみなのですが、都市ガス開栓にあたってはお客様の立ち会いが必ず必要で、大抵の方は引っ越しの日にされます。その際にガス給湯器・床暖房・ミストカワック等のガス製品の取り扱い説明も行われます。引き渡しの時に検査の手直しが全て完了していること、鍵を含め必要物が全て揃っていること、電気・水道・ガス全て利用できるようにすることは、絶対にミスできない業務であり、営業担当・現場監督・建築事務の社員が、入念に確認して段取りをします。

入居

引き渡しから数日後に引っ越しされるお客様が大半です。当日、営業担当や現場監督がお祝いの挨拶に伺います。何か不具合や困ったことがないかもお客様に確認します。

建物完成から引き渡し・入居に至るまでは、担当する社員皆が漏れのないように確認し、連携して確実に遂行します。一番神経を使う業務の部分になりますが、完成した住まいにお客様が感動し大変喜ばれ、感謝の言葉をいただける場面でもあります。この仕事をやっていて本当に良かったと思える時です。伊勢住宅では年間たくさんのお客様からこのような喜びの声をいただいています。