令和４年１２月２４日（土）に、当社の自社ビルとなるＲＣ造５階建ての賃貸マンションの上棟式が執り行われ、当社からは、会長、社長、専務以下部署のメンバーが出席しました。また、設計監理を委託している設計事務所様と、施工を請け負っていただいているゼネンコン様にもご参列いただきました。

ＲＣ造の建物の場合は、最上階のコンクリート打設をもって「上棟」となります。ただ、当日のコンクリートを打設して左官の押さえ完了までの時刻は夜まで及ぶことが多く、上棟式は後日に行う場合がほとんどです。こちらのマンションは１２月２１日に最上階である５階のコンクリート打設を無事完了しており、１２月２４日に上棟式を迎えることになりました。

５月２３日の着工から基礎→１階→２階→３階→４階→５階の順で、鉄筋を組み立て型枠を建て込み生コンクリートを打設するというワンサイクルの躯体工事を階ごとに進めていき上棟に至りました。

木造であれば基礎の後、一気に木軸を組み立て数日で上棟しますが、RC構造の場合は最上階までワンフロア一づつ躯体工事が進捗していくので、上棟まで数か月を要します。物件の場所は、南海本線住ノ江駅から東に徒歩１分の非常に便利なところにあり、駅の和歌山行きのホームからもその外観を臨むことができます。

当社は、賃貸マンション・テナントビル・オフィスビルに至るまで自社所有による賃貸物件を数多く所有しております。南大阪を中心に大阪市内から和歌山市内まで広範囲のエリアに、５０棟以上、数百室の物件が稼働しています。建築・不動産全般を取り扱う我々伊勢住宅として、自社所有物件の賃貸サービス業は当社の事業の大きな一角を占めています。更に今回、住ノ江駅前に所有している当社の土地において、賃貸マンションを新築する計画となり、上棟まで工事が進捗してまいりました。地元に根付き、地域の皆様に心から喜んでいただける建物を提供すること。これが当社伊勢住宅の一番目指していることです。新築戸建て住宅はもちろんですが、我々が作りあげる新築賃貸物件も同じ理念で取り組んでいます。こちらのマンションはRC造５階建てで住戸３８室＋１階店舗１室になりますが、その設計段階から入居者様に喜ばれる多くのアイデアが盛り込んでいます。主だったものとしては、出入口のオートロックや防犯カメラといった防犯安全設備、無料の光回線による高速Wi－Fi、ワンルームでありながら、スタイリッシュな対面キッチンを備えたカフェ風なホワイト木目を基調とした内装デザインなどです。これら以外にも、入居者様に喜ばれる細やかなこだわりの部分は多々あります。

今回のような自社で建築する大型物件に関しては、当社開発部と設計部が企画段階から設計事務所様と何度も打ち合わせを行い、まずは基本設計図を作成します。ワンフロアに何室取れるか、階数をどこまで高く出来るかが、まずは一番の検討事項です。建築基準法や消防法、各市町村の要綱などの法令チェックを行い、構造や設備の納まりを確認して基本設計を行います。その後は、デザインや住宅設備・ディテールを検討し、実施設計を行っていきます。構造計算・構造計画、機械設備・電気設備などの計画も同時進行で進めていき、これらが全て完了して図面・書類一式をまとめて建築確認申請を行います。確認審査機関の審査を経て確認済証がおりると、いざ着工となります。着工から完成までの工期はこのマンションでは約９ヶ月を要し、企画から完成までになると１年半～２年を費やします。大規模で長期に時間もかかり複雑に検討する部分も多くありますが、戸建て住宅とはまた違うモノづくりの楽しさが存分に味わえます。伊勢住宅では戸建て分譲住宅以外にも、建築士や建築技術者が多方面にわたり活躍できる場面があるのです。